結婚届けを出す日に「仏滅」が当たった場合の対応。
大切な日を選んで結婚届けを出そうとしたら、もしもその日が「仏滅」だったらどうするべきでしょうか?
「仏滅」の日に結婚届けを出すのは避けるべきなのでしょうか、それとも気にしなくても大丈夫なのでしょうか?
■「仏滅」とは何か
「仏滅」とは、中国で生まれた暦注(吉凶を占う暦の注記)の一部で、不吉な日とされる六曜の中の一つです。
この日は、結婚式や他のお祝い事に避ける傾向がありますが、実際には仏教や神道とは関係がなく、特に心配する必要はありません。
それでも、日本では伝統的に「大安」のような吉日に重要なイベントを行う習慣があります。
そのため、特に年配の方々の中には、結婚に関する儀式は「大安」に行うべきだと考える人もいます。
しかし、これはあくまで風習であって、仏滅に結婚届けを出しても全く問題はありません。
役所では日付にかかわらず結婚届けを受け付けています。
■「仏滅」に結婚届けを出す時の最適なタイミング
仏滅は終日不吉とされているため、特に吉とされる時間帯はありません。
しかし、六曜の順序により、仏滅の午後には「大安」の吉運気が流れ込むとされ、そのため午後遅めの時間は吉と言われています。
しかし、これは一つの見解に過ぎず、実際に仏滅の午後が特別に吉というわけではありません。
大切なのは、結婚届けを提出する日に心地よさを感じることです。
■「仏滅」の日に結婚届を出すメリットとデメリット
●メリット
多くの人が吉日に結婚届を出すことを好むため、「仏滅」に届けを出すカップルは少なめです。
このため、役所が空いていて、手続きがスムーズに行える可能性が高くなります。
待ち時間が短く、混雑を避けたい方にとっては、この日が適しています。
「仏滅」とは元々「物滅」と書かれ、すべてが終わり新しい始まりを迎えるという意味があります。
最近では、意図的にこの日を選んで結婚式や入籍をするカップルが増えています。
凶日から新しい生活を始めることで、これ以上の不幸はないという前向きな捉え方をすることができます。
このように考えると、仏滅は新しいスタートにふさわしい日と言えます。
●デメリット
前にも述べたように、特に年配の人々の中には、「結婚式や入籍は吉日に行うべき」と考える人が多くいます。
そのため、カップルが仏滅に結婚届を出したいと思っていても、縁起を重んじる家族から反対されることがあります。
この場合、仏滅に入籍を選ぶ理由をしっかり説明し、理解や同意を得ることが求められます。
■結婚の日取り決めと六曜の意義
日本では、結婚式や入籍の日取りを決める際、六曜による吉凶の判断が古くから重要視されてきました。
しかし、六曜の発祥地である中国では現在ほとんど用いられておらず、日本においても六曜の名称や意味は何度か変わっています。
たとえば「大安」が最も吉とされる現在の解釈は、変遷を経てきたものです。
過去には「先勝」が最も吉とされた時期もありました。
このように、六曜に基づく日取りの良し悪しは時代によって変化しており、将来も変わり得るものです。
仏滅に結婚したカップルが皆不幸になるわけではなく、大安に結婚したカップルが皆幸せになるわけでもありません。
重要なのは、結婚というお祝い事を前向きに楽しむことであり、六曜に固執しすぎてカップルの関係が悪化することは避けるべきです。
■結婚届の提出に適した日の選び方
結婚届を吉日に出したいというのは自然な考えですが、選ぶ日には迷いが生じることもあります。
ここでは、結婚届の提出に適した日をいくつか紹介します。
●大安
六曜の中で最も吉とされ、一日を通して吉運がある日です。
時間を気にせず結婚届を提出できるため、安心して選べる日となります。
●先勝
「先に行動すれば勝利する」という意味があり、午前中は吉運、午後からは凶とされます。
そのため、婚姻届は午前中に提出するのがおすすめです。
●一粒万倍日
一粒万倍日は六曜ではなく、別の暦注の一つで、始めたことが大きく実る日とされます。
この日に結婚届を出すと、幸せな結婚生活が望めます。
一粒万倍日が大安と重なる日は特に吉とされています。
●天赦日
天赦日は、天が万物の罪を赦すとされ、何をしても成功すると言われる日です。
これは暦上で最も吉とされる日で、結婚届の提出に最も適しています。
■結婚届の提出を控えるべき日
●赤口の日について
六曜に基づく吉凶では、大安、友引、先勝、先負が吉日とされている一方で、赤口と仏滅は凶日となっています。
赤口は一部の時間帯、特に午前11時から午後1時まで吉となる場合もありますが、通常は不吉な日とされがちです。
赤口はその名が連想させる血や火災のような事故やトラブルに注意が必要な日とされ、時には仏滅よりも縁起が悪いと見なされることもあります。
●不成就日について
選日の中の一つである不成就日は、文字通り何を始めてもうまくいかない、成就しないとされる日です。
結婚届の提出をはじめとする重要な事柄や決断をこの日に行うのは避けるべきとされます。
■まとめ
仏滅に結婚届を出すことに問題はないものの、家族や親族の間で「入籍は吉日にするべき」という考えが根強い場合、仏滅を選んだ理由をきちんと説明することが重要です。
仏滅だけでなく、赤口や不成就日など、他の不吉とされる日もあるため、縁起を気にする場合は注意が必要です。