春になると、市場やスーパーで見かける菜の花は、ほとんどが黄色く花を開かない若い状態のものが多いです。
黄色い花は華やかで美しいですが、実際に食用としてはあまり用いられません。
一体、私たちが普段食べている菜の花の部分はどこなのでしょうか?
そして、その花自体が食べにくいのではないかという疑問もあります。
この疑問に答えるため、さらに詳しい情報を調べてみることにしました。
◇菜の花の食用部分について
私たちが普段食べる菜の花は、葉、茎、花蕾が含まれます。
市場でよく見る菜の花は主に以下の三つの形態があります。
食用に適した茎は柔らかく、手で簡単に折れる部分です。
硬い部分は食感が悪いため、通常は使われません。
「花が咲いたら食べられないのでは?」と心配することもありますが、花が咲いても食べることができます。
ただし、花が開くと全体的に硬くなり、苦みが増すため、つぼみの状態で食べるのが一番おいしいとされています。
そのため、多くのスーパーマーケットでは開花前の菜の花が販売されています。
◇菜の花を新鮮に選ぶためのポイント
新鮮な菜の花を選ぶためのコツを詳しくご紹介します。
◯未開花の花蕾を選ぶ
花蕾がまだ開いていない菜の花を選ぶことが重要です。開花後の菜の花は食感が落ち、苦味が増すためです。
◯新鮮な茎の断面を確認する
市場で販売されている菜の花は茎がカットされていることが多いです。カットされた断面が乾燥していないものを選ぶことで、新鮮さを確認できます。
◯濃い緑色の茎を選ぶ
茎の中心部が濃い緑色をしている菜の花は、新鮮で品質が良い証拠です。中心部が空洞のものは避けるべきです、これは品質が劣る可能性があるからです。
◇菜の花を使ったおすすめ料理レシピ
菜の花はその美味しさと多用途性から、さまざまな料理に活用できます。
特におひたし、辛子和え、パスタ、炒め物などが人気です。
ここでは、それぞれの部位を最適に活用する方法をご紹介します。
葉や茎が豊富にある場合は、おひたしや和え物が最も適しています。
定番の辛子和えはもちろん、胡麻和えや白和え、マヨネーズ和えも非常に美味しいです。
茎から花蕾に至るまで、どの部分も様々な料理に使えます。
和え物に加えると花蕾が独特の食感をもたらし、パスタや炒め物にも非常に良く合います。
にんにくと一緒に炒めると菜の花の苦味が和らぎます。
花蕾は茹でてから、ちらし寿司の彩りに使ったり、ごはんと合わせて菜の花ご飯にすると、一味違った食感が楽しめます。
開花後の菜の花は苦味が増すので、その風味を生かした天ぷらが特におすすめです。
◇菜の花の鮮度を保つ保存方法
菜の花の鮮度を保つためには適切な湿度の管理が非常に重要です。
ここでは湿度を保ちながら保存する方法を紹介します。
◯冷蔵での保存方法
1. 菜の花を湿らせたキッチンペーパーで優しく包みます。
2. 包んだ菜の花を透明のプラスチック袋に入れ、口を軽く閉じます。
3. 冷蔵庫の野菜室に保管します。
菜の花は乾燥に弱いため、湿らせたキッチンペーパーで包むことが重要です。さらに、袋に入れる際は茎の切り口を下に向けて立てて保管すると、菜の花のしなやかさを保ちやすくなります。
◯冷凍での保存方法
1. 菜の花を茹でて、素早く冷水で冷やします。
2. 水気をしっかりとふき取り、使いやすい量に分けます。
3. 分けた各部分をラップで包んでから、冷凍用の袋に入れます。
4. 冷凍庫で保存します。
色を鮮やかに保つため、茹でる水には約2%の塩を加えるのがおすすめです。茹で時間は30秒から1分間が適切です。
冷凍した菜の花を使う際には、自然解凍し、水気をしっかりと切ってから料理に使用すると良いでしょう。
◇まとめ
・菜の花の葉、茎、花蕾はすべて食用になります。
・茎は柔らかくて折れやすい部分が食べやすく、特においしいとされています。
・花が開いた後も食べることは可能ですが、食感は硬くなり、苦味が強くなるため、そうした菜の花は天ぷらにすると良いでしょう。
菜の花を活用した料理にチャレンジして、春の味覚を楽しんでみてください。