「4月1日に守る特別なルールってあるの?」
「午前中だけ嘘をついても大丈夫って本当?」
「エイプリルフールってどうやって始まったの?その背後にはどんな話があるの?」
毎年4月1日は、俗に言う「エイプリルフール」で、この日限りは嘘をついても許される日とされています。
でも、実はこの日には、知っておくべきいくつかの「基本的な風習」があるって知ってましたか?
特に海外では、様々なルールがあります。
今回は、エイプリルフールの「風習」にスポットを当てて紹介します。
さらに、この日がどのようにして始まったのか、その由来や背景についても深掘りしていきます。
うまく嘘をつくコツもこれらの風習を理解することから。
ぜひ最後まで読んで、4月1日を思いっきり楽しんでみてください。
◇エイプリルフールの由来と物語
エイプリルフールは、4月1日に祝われる、特別な意味を持つ日です。
「エイプリルフール」という名前を文字通りに解釈すると、「4月の道化師」や「4月のおどけ」といった意味合いになります。
この日は、伝統的に嘘をついても構わないとされ、親しい間柄の人々同士で小規模なイタズラやジョークを行う習慣があります。
緻密な計画のもと、創造的な冗談で人々を楽しませる者や、企業が面白い嘘を通じて注目を浴びることも珍しくありません。
さて、この「嘘をついても許される」というエイプリルフールは、一体どのようにして生まれたのでしょうか?
その起源について、以下で紹介します。
◇エイプリルフール発祥の伝承
エイプリルフールの発祥に関する理論はいくつかありますが、特に知られている説を紹介します。
・インドにおける由来
・聖書が伝える物語
・古代ペルシャからの伝承
・古代ローマの起源
これら各説について、詳細に迫っていきます。
◯フランスからの物語
昔のフランスでは、3月25日を新年の開始日としており、4月1日まで新年を祝う風習がありました。
1564年、シャルル9世が新年の始まりを1月1日に変更したところ、これに反発した人々が4月1日を「偽の新年」として祝い続けました。
シャルル9世はこの行為に対して不快感を示し、抵抗した人々に罰を下しました。
この事件を記念し、毎年4月1日を偽の新年として祝う習慣が、エイプリルフールの起源となりました。
◯インドにおける由来
インドでは、春分の日から3月31日まで続く厳しい修行が、4月1日になると突如として無意味に感じられるようになり、これが人々の笑いのネタになりました。
この状況から、「揶揄節」という日が生まれ、無意味な行動をして楽しむ風習が定着し、これが後にエイプリルフールとして発展しました。
◯聖書が伝える物語
「ノアの方舟」の物語はエイプリルフールの起源の一つとされています。
大洪水を生き延びるため造られた方舟にて、ノアが陸地探しのために鳩を放つも、何も見つけられずに戻ってきた日が4月1日でした。
この日が無益な試みの象徴と見なされ、エイプリルフールの由来の一つに数えられています。
◯古代ペルシャからの伝承
古代ペルシャでは、春分から13日目の4月1日前後に行われる悪ふざけが、「嘘の13日」と呼ばれていました。
この古い風習は現在でも「シズダベダール」という祭りとして存続しており、エイプリルフールの根源の一つと考えられています。
◯古代ローマの起源
古代ローマでは4月1日にのみ、奴隷と主人が立場を交換して楽しむという習慣がありました。
この特異な慣習がエイプリルフールのもととなったとされています。
◇日本のエイプリルフール、その意外な始まり
かつての日本には、4月1日に行われるユニークな風習がありました。
江戸時代には、この日を「不誠実を謝る日」として、返済の遅れ、約束の破り、嘘など、不誠実な行動について文書で謝罪を行う慣習がありました。
これは、日本人の誠意ある心を象徴する習わしでした。
しかし、大正時代に西洋文化の波が押し寄せると、この習わしは少しずつ変わり始めました。
結果として、「不誠実を謝る日」は西洋のエイプリルフールと結びつき、日本において新しい形で受け入れられるようになりました。
◇世界各国のエイプリルフールの習慣
エイプリルフールを祝う際には、世界中でさまざまなユニークな慣習やルールが見られます。
以下はその中からいくつかの興味深い例です。
◯イギリスの午前中だけの嘘
イギリスでは「エイプリルフールに嘘をついてもいいのは午前中だけ」というルールがあります。
このルールは1660年に始まった「オークアップルデー」という伝統に由来しています。
この日には、国王への忠誠を示すためにオークの装飾をする慣習があり、装飾をしていない人をからかうのですが、それは午前中に限られていました。
午後になると謝罪し、翌日にはすべてを水に流す風習がありました。
イギリスでは、テレビ局が嘘のコマーシャルを放送することもあり、これも午前中限定です。
◯フランスの「4月の魚」
フランスでは「poisson d’avril」、つまり「4月の魚」という習慣があります。
人の背中に魚の形をした紙をこっそり貼り付け、それに気づいたら笑う、というものです。
この背景には、4月が産卵期に入るために魚の捕獲が禁止されるフランスの伝統があります。
4月1日が漁獲期の最終日であるため、実際には魚を捕まえられない漁師をからかって始まったと言われています。
◯エイプリルフールにまつわる迷信
エイプリルフールについての一般的な迷信に、「この日に言った嘘は1年間実現しない」というものがあります。
これは単なる迷信ですが、実際に信じている人もいます。
そのため、実現させたい夢や願いがあるなら、エイプリルフールにそれに関する嘘は言わない方が良いでしょう。
「彼氏ができた」「結婚する」「ダイエットに成功した」といった願望がある場合、それらをジョークとして話すことは避けたほうが無難です。
◇エイプリルフールの風習と心得
エイプリルフールには、日本のように「年に一度、4月1日だけ嘘をついても良い」という風習がある一方で、特に固有のルールが設けられているわけではありません。
イギリスの「午前中のみ」というルールは日本では必須ではなく、その適用は自由です。
しかし、エイプリルフールを楽しむ上で、いくつかのポイントを心掛けることが大切です。
・必ずその日のうちに本当のことを明かす
これらを守ることで、エイプリルフールをより楽しく過ごせるでしょう。
◯他人を傷つけない冗談を
エイプリルフールでは、他人を不快にさせかねない冗談は避けるべきです。
こうした冗談は、聞く人に深い心の傷を与えたり、周りの気分を害することがあります。
冗談を言う際は、そのジョークで本当に笑いを提供できるかをよく考えましょう。
◯その日のうちに真実を告げる
エイプリルフールで誰かを騙すのは楽しいかもしれませんが、長期間そのままにしておくのは良くありません。
たとえ親しい友人や家族でも、ずっと嘘をつき続けるのは適切ではありません。
エイプリルフールの真髄は、「実はジョークだった」とその日のうちに明かすことです。
日付が変わる前には、必ず真相を伝えましょう。
◇まとめ
エイプリルフールは世界各地でさまざまな形で楽しまれていますが、4月1日だからといって人を傷つけるジョークは避けるべきです。
皆が笑顔になれる、心温まる冗談を心掛けましょう。