桃の節句の時期になると、食べたくなるのが桜餅。
でもこの桜餅には、2つの種類があるんですよね。
その2つというのが、道明寺(関西風)と長命寺(関東風)です。
どちらも地元では、桜餅と呼ばれています。
名前だけではなく、実は見た目も違うんですが、塩漬けした桜の葉で巻くのは両方とも同じです。
ということで、桜餅の道明寺と長命寺の違いや、ついてる桜の葉を食べるのかなどについてご紹介します。
◇桜餅の道明寺と長命寺はどう違う?
まずは道明寺の桜餅から。
道明寺の方は、道明寺粉という粉が使われており、大阪にある道明寺で作られていた保存食を後に和菓子の材料としても使われるようになりました。
作り方は、道明寺粉を蒸してから、餡を包みます。
長命寺の桜餅の場合。
江戸時代に隅田川沿いにあった長命寺の門番が、大量に散り積もる桜の葉に悩まされていたところ、茶菓子として使うことを思いつき、塩漬けにしたものを巻いて売りだしたというもの。
作り方は、小麦粉などを焼いた皮で、餡を包むというか巻きます。
見た目は、桜色のクレープで餡を包んだ、という感じですね。
どちらも、仕上げに桜の葉の塩漬けで包みます。
使われている材料も見た目も違いますが、どちらも地元では桜餅と呼ばれています。
先ほど冒頭のところで、カッコ内に関西風と関東風とも書きましたが、実は北海道では、道明寺の桜餅が食べられています。
遠く離れた北海道でなぜ?と思いますが、北前船によって関西から道明寺の桜餅が伝えられました。
◇桜餅についてる桜の葉は食べる?食べない?
どちらの桜餅にも巻かれている、塩漬けされた桜の葉ですが、現在では主に伊豆半島の松崎町で生産された、オオシマザクラを使用しています。
香りを移すためと乾燥を防ぐために、桜の葉が使われています。
桜の葉のしょっぱさが、餡の甘さを引き立たせます。
そこで、この桜の葉の塩漬けを食べるかどうかですが、特に決まりはなく、好みにより食べても良いですし、香りだけ楽しんで取って食べても構いません。
通と言われる人は、食べるようですよ。
桜の葉の独特な香りはクマリンという成分によるものです。
◇おわりに
同じ桜餅という呼び名なのに、作り方も見た目も違うなんて、面白いですね。
ちなみに、通ではありませんが、私は桜の葉の塩漬けを食べる派です。
この情報が皆さんのお役に立てたら幸いです。