じゃがいもには様々な品種があり、それぞれ独自の特徴が存在します。
皆さんはこれらの違いを詳しくご存知でしょうか?
一般的には「ばれいしょ」という用語でじゃがいもを指すことがありますが、この言葉の正確な意味に疑問を持つ方もいるかもしれません。
この記事では、多様なじゃがいもの品種と、特に「ばれいしょ」が何を指すのかについて詳しくご説明します。
◇馬鈴薯(ばれいしょ)とは何か
「ばれいしょ」とは具体的にどのじゃがいもを指すのか、また、じゃがいもと馬鈴薯の違いについて不明な点が多いと思います。
この記事を通じて、これらの疑問を解消します。
◯馬鈴薯の名前の由来と歴史
馬鈴薯という言葉はじゃがいもと同じ植物を指します。
この言葉は中国から来たもので、元々はマメ科の植物、ホドイモを表していました。
江戸時代の終わりに日本のある学者が「馬鈴薯=じゃがいも」と紹介し、その名前が広まりました。
じゃがいも自体は1600年ごろにオランダから日本に伝えられ、「ジャガタライモ」と呼ばれていましたが、時間が経つにつれ「じゃがいも」という名前に簡略化されていったのです。
◯じゃがいものもう一つの名前:馬鈴薯
前述の通り、「馬鈴薯」とはじゃがいもを指すもう一つの名称です。
この用語はじゃがいも全般を指す総称として覚えておくと便利です。
◇じゃがいもの品種と特性
ここでは、さまざまなじゃがいもの品種とそれぞれの特徴について詳しく説明します。
じゃがいもには多くの品種があり、それぞれが独自の特性と用途を持っています。
◯メークインの特徴
メークインはイギリス原産のじゃがいもで、日本には大正時代に導入されました。
元々「May Queen」と呼ばれていたこの品種は、その滑らかで長楕円形の外観が特徴です。
皮が非常に滑らかで剥きやすく、料理に幅広く使えます。
このじゃがいもは粘りがあり、甘みが強く、特に煮物に適しています。
また、男爵芋と比較して色がやや黄色く、煮崩れしにくい性質があります。
◯男爵芋の由来と特徴
男爵芋はアメリカ原産の「アイリッシュ・コブラー」品種が日本で成功したものです。
この品種を日本に持ち込んだのは川田龍吉男爵で、彼の名前を取って「男爵芋」と名付けられました。
このじゃがいもは丸みを帯びた形状で、表面がゴツゴツしており、皮を剥くのが少々手間ですが、ホクホクした食感が特徴です。
じゃがバター、マッシュポテト、コロッケなどの料理に適しており、風味を引き出します。
◯キタアカリの特徴
キタアカリは北海道の研究施設で「男爵芋」と「ツニカ」を交配させて開発された品種です。
この品種は鮮やかな黄色い肉質が特徴で、「栗じゃがいも」や「黄金男爵」とも称されます。
外見は男爵芋に似ていますが、キタアカリはより甘く、蒸すとそのホクホク感が一層強調されます。
これはじゃがバターやフライドポテトに最適ですが、煮物には向かないため、使用する際は調理方法に注意が必要です。
◯インカのめざめの特徴
インカのめざめはアンデスの在来種と北アメリカの品種が交配されて生まれたじゃがいもです。
この品種の名前は古代アンデス文化に由来しており、やや細長い形と鮮やかな黄色の肉質が特徴です。
粘り気があり、カレーやシチューなどの煮込み料理にぴったりで、その色鮮やかさはサラダやお弁当の彩りにも最適です。
◇まとめ
この記事では、じゃがいもを指す一般的な表現である「ばれいしょ」について説明しました。
また、日本で人気の「男爵芋」、「キタアカリ」、そして「インカのめざめ」という三つの品種を紹介しました。
これらのじゃがいもはそれぞれに独特の特徴があり、料理によって使い分けることが推奨されます。
これらの品種の特性を活かして適切な調理法を選ぶことで、料理の味をさらに豊かにすることができます。