アボカドの熟度を見極めるのはなかなか難しいですよね。
最近買ったアボカドをすぐ使わなかったため、何日か冷蔵庫に入れておいたのですが、4~5日経っても硬いままでした。
もしかしたら、冷蔵庫で保管するのが良くなかったのかもしれません。
果物や他の野菜と同様に保管するのは適切ではないのでしょうか?
この記事では、アボカドが硬い場合の冷蔵庫での保管の是非、硬いアボカドを柔らかくする方法、適切な保存方法、そして美味しい食べ方について解説します。
◇硬いアボカドは冷蔵庫での保存は避けよう
普通、野菜や果物は購入後、冷蔵庫に入れて保存することが一般的です。
特に暑い時期は、食材が傷みやすいので注意が必要です。
今まで疑うことなくアボカドも冷蔵庫に入れて保管していたのですが、アボカドにはそれが合わないことが分かりました。
アボカドは熱帯地方が原産で、低温に弱いため、冷蔵庫での保存は追熟を止めてしまったり、低温障害で色が変わってしまうことがあるのです。
◯アボカドが硬いままになる原因
アボカドを5℃以下で保存すると、追熟が行われず硬い状態が続くことがあります。
冷蔵庫での保存は、硬いアボカドにとっては逆効果です。
また、27℃を超える高温下では追熟が急速に進行し、アボカドが傷みやすくなります。
アボカドに最適な保存温度は15℃から20℃であり、通常これは室温での保存が適しています。
◯アボカドの変色の原因となる低温障害
低温障害とは、低温が植物の生理機能に悪影響を与える現象です。
熱帯地方から来たアボカドは特にこの影響を受けやすく、5℃以下での保管は果肉の黒変や質感の悪化を引き起こします。
これは低温が酵素の活動を抑え、デンプンやタンパク質が正常に分解されないためです。
例えば、一度切ったアボカドを冷蔵庫で保管したときに変色が生じるのも、これが原因です。
低温障害を受けたアボカドは味が劣化するため、食べることは避けたほうが良いでしょう。
◇硬いアボカドを手軽に柔らかくする方法
市場にはよく完熟前の硬いアボカドが出回っており、購入時にはまだ固いものが多く見られます。
これらを生で食べるのが難しいため、簡単に柔らかくする方法をご紹介します。
◯室温での自然熟成
アボカドを自然に熟成させるには、15℃以上の温度で保管するのが効果的です。
冷蔵庫で保管すると追熟が止まってしまうため、完熟するまで通気性の良い場所で室温保管するのが最良です。
果皮が黒くなり、軽く押すと少し柔らかくなっている時が食べ頃です。
◯電子レンジでの急速加熱
急ぎでアボカドを柔らかくしたい時には、電子レンジを利用する方法もあります。
アボカドを数十秒間加熱することで内部の水分が蒸発し、果肉を速やかに柔らかくできます。
特に、加熱料理に使用する際に役立ちます。加熱時間は20~30秒が目安ですが、アボカドの硬さに応じて調整してください。
別の方法として、アボカドをアルミホイルで包み、冷蔵庫の野菜室に置くことも一つの手です。
これにより、アボカドは水分を保ちながらゆっくりと柔らかくなります。
アルミホイルで包んで保管したアボカドは数日で柔らかさを増します。
◇冷蔵庫でのアボカド保存テクニック
アボカドは低温に敏感ですが、完熟したものは早く傷むため、適切に冷蔵保存することが重要です。
冷蔵庫で保管する際には、5℃以下になりやすい冷蔵室は避け、温度がより安定している野菜室の使用をおすすめします。
アボカドは乾燥を防ぐためにポリ袋に入れて保存し、カットしたアボカドは変色しやすいので、レモン汁を塗ってからしっかりとラップをしてポリ袋で保管すると良いでしょう。
◇冷蔵庫から常温に戻す時のアボカドの扱い方
冷蔵庫から出したアボカドを常温に戻す時、表面に水滴が付くことがあります。
この水滴はアボカドの表皮や果肉の劣化を早める可能性があるため、注意が必要です。
アボカドを適切に常温に戻すことで、水滴による悪影響を最小限に抑えることができます。
◯水滴の除去方法
冷蔵庫から出したアボカドは、外気との温度差によって結露し、表面に水滴がつくことがあります。
これらの水滴が果肉に触れると、酸化や腐敗を促進する恐れがあるため、放置せずに布巾やキッチンペーパーで丁寧に拭き取ることが大切です。
また、温度変化に敏感なアボカドはすぐに傷む可能性があるので、使用しない場合は迅速に冷蔵庫に戻すことをお勧めします。
◯光の管理とアボカドの保存
冷蔵庫から出したアボカドは直射日光を避けることが重要です。
直射日光が当たるとアボカドの熟成が不均一に進んだり、果物が傷みやすくなったりします。
さらに、直射日光は色素を分解し、見た目にも悪影響を及ぼすため、アボカドは涼しく暗い場所で保管することが望ましいです。
これにより、アボカドの品質を長く保つことができます。
◇アボカドの食べ頃を見極める方法
アボカドが食べ頃に達しているかどうかを判断する方法を紹介します。
アボカドの皮が黒くなり、底部を軽く押すと少し柔らかく感じる場合は、適切な熟度と言えます。
もし皮が緑色をしていれば、もう少し追熟させる必要があります。
反対に、皮が深い黒色で、触れただけで柔らかすぎる場合は過熟のサインです。
果肉を傷めないよう、触る際は軽く確認するのが最適です。
理想的なアボカドは、切った時に果肉が崩れすぎず、均一なクリーム色をしています。
これを熟度の良い目安としましょうが、正確な判断は少し難しいかもしれません。
◇固いアボカドのおいしい食べ方
もしアボカドを切ってみて硬かった場合、そのまま生で食べると味や食感が物足りないことがあります。
しかし、加熱調理をすることで、美味しく楽しむことができます。
ここでは、少し硬めのアボカドを使ったレシピをいくつか紹介します。
これにより、固いアボカドでも美味しく食べることが可能になります。
◯カリカリアボカドフライ
少し硬めのアボカドを使用して、カリカリの衣とクリーミーな中身の絶妙なコントラストを楽しむアボカドフライのレシピです。
マヨネーズやお好みのディップソースを添えると、さらに美味しくいただけます。
・アボカド 1個(少し硬め)
・小麦粉 適量
・卵 1個(溶き卵)
・パン粉 適量
・揚げ油 適量
・塩 適量
1. アボカドを皮を剥いて種を取り除き、8等分に切ります。
2. 小麦粉、溶き卵、パン粉をそれぞれ別の皿に用意します。
3. 切ったアボカドに軽く塩を振り、まず小麦粉をまぶし、次に溶き卵を絡め、最後にパン粉をしっかりと付けます。
4. 油を180℃に熱し、アボカドを2?3分間揚げ、金色になるまで調理します。
◯バターソテーアボカド
少し硬めのアボカドをバターでソテーすると、バターの風味が際立ち、濃厚な美味しさが楽しめます。
チーズやハムを添えると、更に味わい深くなります。
・アボカド 1個(少し硬め)
・バター 大さじ1
・塩 適量
・黒こしょう 適量
1. アボカドの皮を剥き、種を取り除いた後、1cm厚の輪切りにします。
2. フライパンにバターを熱し、アボカドを並べて焼きます。
3. 中火でアボカドを両面きれいに焼き、塩と黒こしょうで味を調えます。
◇まとめ
アボカドを冷蔵庫で柔らかくする方法をご紹介しましたが、冷蔵庫での保存はアボカドの追熟を阻害し、低温障害による変色のリスクもあります。
そのため、アボカドは常温で追熟させるのが一般的に推奨されます。
冷蔵庫から取り出したアボカドは、表面の水滴を拭き取り、直射日光を避けて保管することが重要です。
これにより、品質を保ちやすくなります。
さらに、硬いアボカドは加熱することによって風味が増し、美味しくいただけるようになります。
加熱することで、食感も柔らかくなります。
これらのポイントを活用して、アボカドを最大限に楽しんでみてください。