炊飯器で炊いた後に長時間保温していたりすると、いつの間にか変色していたり、ちょっと臭ったりしますよね。
このような現象が起こるにはちゃんとした理由があります。
それは、ご飯に含まれている糖とアミノ酸が糖化反応を起こしているからなんです。
あと、何時間までなら炊飯器で保温しても大丈夫なのかも気になるところですが
IHジャー炊飯器の場合は、24時間くらいまで
がおすすめと、説明書には記載されています。
この記事では、炊飯器で長時間保温しておくとなぜ変色するのか、また、何時間までなら大丈夫なのかとその理由などについてご紹介しています。
◇炊飯器で保温していると変色するのはナゼ?
炊飯器でご飯を炊いた後に長時間保温したままにしておくと、ご飯が黄色っぽく変色してしまうことがありますよね。
それはナゼかというと、ご飯に含まれている糖とアミノ酸が糖化反応を起こして、メラノイジン(褐色物質)ができ、この事によりご飯が変色してしまうからなんです。
この変色する反応の事をアミノカルボニル反応または、メイラード褐変と言います。
この化学反応は温度が高いほど起こりやすくなりますので、保温している状態が長く続くことでこの反応が起こりやすくなり、ご飯が変色しやすい状態になっています。
もう一つ考えられるのは、細菌による腐敗です。
ご飯が入っている内釜は使用後に必ず洗うと思いますが、内蓋の洗う頻度が少ないと、保温中の温度が細菌の増殖するのに適していることから、短時間で腐敗が進むことになり、中のご飯が変色してしまう原因となります。
◇炊飯器で保温している時の変色を防ぐ方法は?
炊飯器で保温している時の変色を防ぐには、ご飯ができるだけ炊飯器の内釜にご飯が触れないようにします。
具体的には、内釜の中心にご飯を寄せて山のように盛り上げるようにする、です。
そうすることで、内釜にご飯の触れる面積が減りますのでアミノカルボニル反応が起こりにくくなります。
◇炊飯器での保温は何時間までなら大丈夫?
では、内釜や内蓋がキレイに保たれているとして、何時間までの保温なら大丈夫なのでしょうか?
自宅で使っている炊飯器は、もう製造中止になっているんですが、PanasonicのIHジャー炊飯器 SR-FD106というタイプです。
こちらの取扱説明書を読みますと「24時間以上は保温しないで下さい」と書いてありますので、それくらいの時間までは保温しても大丈夫ということになりますね。
ただ、保温している間はずっと電気を使っていますので、かなりの消費電力量になりますよね。
我が家で使っている炊飯器ですと、炊飯時の消費電力量が1回当たり148Whで、保温時の消費電力量が1時間当たり12.6Whですから、単純計算で11時間45分を超えると、1回ご飯を炊いたのとほぼ同じ消費電力量になります。
ですので、このタイプの炊飯時なら24時間の保温は可能ですが、ざっくり計算すると長くても11時間程度が限度になりますね。
◇まとめ
保温状態にしている時に変色してしまうのは、アミノカルボニル反応または、メイラード褐変が起きてしまうからです。
できるだけ変色させないためには、内釜の中心にご飯を寄せて盛り上げるようにすると良いです。
保温中もご飯を美味しく食べられるように、炊飯グッズ ほかほかシート (500枚入) (9-0700-1401)という商品があります。
こちらは保温状態のご飯の上に載せておくことで、ご飯の風味や美味しさを保ってくれます。