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日本の夏祭りの魅力:茅の輪くぐりの意味と正しい実践方法

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夏の到来を祝う、日本の伝統行事「茅の輪くぐり」は、毎年6月に多くの神社で催されます。

この祭りは、その長い歴史と共に、幅広い年齢層に親しまれています。

特に、家族連れに人気が高く、健康や無病息災を願いながら参加する人々が多いです。

ここでは、茅の輪くぐりの由来とその意味、さらには参加時の作法についてご紹介します。

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■茅の輪くぐりの基本

茅の輪は元々、茅草を束ねて作られた大きな輪で、この輪をくぐることで半年間の罪や穢れを祓い、病気や災難を避けるとされています。

最近では、多くの神社で茅草の代わりに「芦」が使われています。

6月は芦が豊富なため、この時期に使用されることが多く、12月には稲わらが使われることがあります。

その結果、夏と冬で輪の色に違いが出ることがあります。

■茅の輪くぐりの実施時期

一般的に、茅の輪くぐりは毎年6月30日に行われます。

この日は、1年の半ばである6月末日にあたり、「夏越の祓」と呼ばれます。

しかし、神社によっては、この期間中いつでも茅の輪くぐりが可能なように、数日間設置している場所もあります。

また、6月の「夏越の祓」と12月の「年越の祓」は、それぞれの時期に行われる大祓として広く知られています。

夏越の祓では、通常「茅の輪くぐり」が行われるのが一般的です。

■古代の伝説に由来する茅の輪くぐり

茅の輪くぐりは、日本古来の伝承にその起源を持ちます。

奈良時代に編纂された「備後国風土記」に記されている物語によれば、この慣習は、日本神話に登場する英雄、素盞鳴尊(すさのおのみこと)と彼が出会った兄弟に関連する話に基づいています。

南海を旅する素盞鳴尊が、貧しいが心優しい兄・蘇民将来に温かく迎えられた一方で、裕福な弟からは宿泊を拒まれたという逸話があります。

数年後、素盞鳴尊が蘇民将来を再訪した際に、「茅で作った輪を身につけると病気を避けられる」という助言をしました。

その結果、蘇民将来の家族は疫病を免れましたが、弟の家族は病に苦しむことになりました。

この話がきっかけで、「蘇民将来」の名を書いた紙を家に貼ると災難を逃れられるという信仰が生まれ、茅の輪くぐりは個人が腰につける小さな輪から、江戸時代に入り大きな輪をくぐる神事へと発展しました。

■茅の輪くぐりの象徴的な意義

茅の輪くぐりは、罪や穢れを祓うとともに、次の半年の健康と安全を祈る象徴的な行為です。

この儀式は毎年6月30日に行われ、「夏越の祓」として知られています。

特に梅雨から夏にかけての疫病予防に効果的とされてきました。

また、茅の輪くぐりだけでなく、身代わりとなる白紙の人形を使用した儀式も行われます。

この儀式は、知らずに犯した罪や積み重ねた心身の汚れを取り除き、清らかな心と体を通じて幸せを引き寄せると信じられています。

これらの儀式は、参加者にとって幸福と純粋な生活をもたらす大切な行事とされています。

■茅の輪くぐりの正しいやり方と心得

茅の輪くぐりを行う際には、まず輪の前で一礼し、次に左足から輪をくぐります。

輪をくぐった後は左回りに一周して、出発点に戻り再び一礼をします。

続いて、右足から輪をくぐり、今度は右回りに一周して元の位置に戻ります。

その後、もう一度左足から輪をくぐり、左回りに回って最初の位置に戻り、最後に輪をもう一度くぐり、神前へ進んで二拝二拍手一拝をします。

●茅の輪くぐりでの祈りの言葉

茅の輪くぐりをする際には、特定の神拝詞を唱えることが一般的です。

多くの場合「はらへたまへ きよめたまへ まもりたまへ さきはえたまへ」(祓い給へ 清め給へ 守り給へ 幸え給へ)という言葉を唱えますが、地域や神社によって異なる神拝詞があるので、訪れる神社の習慣に従うことが重要です。

■茅の輪くぐり時の禁止行為

茅の輪くぐりの際、茅の輪の草を引き抜いたり持ち帰ることは絶対に避けるべきです

この行為は、参拝者の穢れを吸収している茅の輪から穢れを自分に持ち帰ることになり、多くの人々の疫病や罪穢れを自宅に運ぶことになります。

このため、茅の輪の草を持ち帰ることは厳禁とされています。

■夏越の大祓における「形代」の意味と役割

夏越の大祓では、「形代」(人の形に切り抜かれた紙、撫物とも呼ばれる)が中心的な役割を担います。

この形代には、自分の名前と年齢を記し、身体を撫でながら息を吹きかけることで、罪や穢れを形代に移すのです。

その後、形代を海や川に流すことにより、罪穢れを祓い、自らを清める身代わりとして機能します。

この儀式は、夏越の大祓の重要な部分であり、茅の輪くぐりと併せて行われます。

●人間の形をした形代(ひとかたしろ)

日々の生活で知らず知らずのうちにたまった心身の罪や穢れを、人間の形をした形代に託して祓う方法です。

これにより、無病息災を願います。

一般的には、個人の名前、生年月日、年齢を記し、身体を撫でるようにして罪穢れを拭い取り、三回息を吹きかけます。

●車両用の形代(くるまかたしろ)

愛車やバイク、自転車など、日常使う乗り物にまつわる災難や罪穢れを車両用の形代に託して祓い、交通安全を祈願する儀式です。

この形代には運転者の名前と車両のナンバーを記入します。

■日本各地の有名神社で体験できる茅の輪くぐり

日本全国には茅の輪くぐりを体験できる有名な神社が数多くあります。

ここでは、特に注目すべき神社を紹介します。

鴻神社(埼玉県)

鴻神社は、縁結びと縁切りに力を持つ神社として知られており、良い縁を招き、悪い縁を断つと言われています。

また、コウノトリに関する伝説があることで、子宝や安産を願う人々にとって大切なパワースポットとされています。

本殿の左側にある三狐稲荷神社は、縁結びと縁切りで有名で、天狐、地狐、人狐の三匹の狐が祀られています。

500年以上の歴史を持つイチョウの木が夫婦円満の象徴として神社にあります。

6月から7月にかけての茅の輪くぐりは、健康と無病息災を祈るのに最適な時期です。

鴻神社

大宮八幡宮(東京)

広い敷地と950年以上の歴史を持つ大宮八幡宮は、応神天皇とその両親、仲哀天皇と神功皇后を祀っています。

応神天皇は母親のお腹の中で力を示したという伝説があり、神功皇后は安全な場所で出産するために出産を遅らせたと言われています。

この神社は子育てや安産を願う人々に特に重要です。毎年6月30日の夏越の大祓には、「水無月の~」と歌いながら茅の輪くぐりを行います。

緑豊かなこの神社は、都心にありながら心身の浄化やエネルギー充電に適した場所として人気です。

大宮八幡宮

八坂神社(京都)

京都に位置する八坂神社は、本殿近くの池に龍が棲むとされる神秘的な場所です。

この神社は龍神のエネルギーが強く感じられると言われています。

ここでは、縁を結んだり切ったりする神々や商売繁盛、美容に関連する神々が祀られており、多くの人々にとってパワースポットとなっています。

西楼門を通ると、蘇民将来を祀る疫神社があり、ここでは茅の輪くぐりが有名です。

境内には大きな茅の輪が設置されており、毎年6月30日に行われる大祓式では、参拝者が茅の輪をくぐりながら心身を浄化し、厄や邪気を払う儀式が執り行われます。

八坂神社

出雲大社(島根)

縁結びの神様として広く知られている出雲大社は、大国主命を主祭神としており、その御本殿は国宝に指定されています。

神楽殿には約13メートルの長さと約4.5トンの重さを持つ巨大な注連縄が掲げられており、この存在も特筆されています。

出雲大社で最もパワフルな場所とされているのは、スサノオノミコトを祀る素鵞社です。

出雲大社では毎年6月30日に「輪くぐり神事」が特徴的に行われ、神職が一対の茅を肩に掛け、U字型に曲げられた茅の輪を縄跳びのように飛び越えるという独特な儀式が行われます。

このユニークな儀式は出雲大社の魅力の一つです。

出雲大社

太宰府天満宮(福岡)

福岡県に位置する太宰府天満宮は、菅原道真公を祀る学問の神様の総本宮です。

日本全国には約12,000社の分社が存在します。

この神社では、道真公の誕生日である7月24日と25日に特別な茅の輪くぐりの儀式が行われます。

これは太宰府天満宮特有の重要なイベントとされています。

さらに、太宰府天満宮の奥に進むと、開運や幸運をもたらすとされる天開稲荷社があります。

石段を越えて天開稲荷社に向かうと、参拝者は特別なエネルギーを感じることができます。

この神聖な空間は、開運と幸運を願うのに最適な場所です。

太宰府天満宮

■まとめ

茅の輪くぐりは、日本の伝統的な神事で、主に夏越の祓や年越の祓に行われます。

この儀式の目的は、不運や穢れを祓い、新しいエネルギーを取り込むことです。

茅の輪くぐりを体験するには、訪れる神社の日程や期間を事前に確認し、決められた手順や作法に従う必要があります。

また、儀式中に特定の唱え詞を唱えることが一般的ですが、神社によって異なる場合があるため、参拝前に確認することが大切です。

神社への参拝時には、祓いの意味や効果を理解し、適切な服装やマナーを守ることも重要です。

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