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「嘘八百」とは?その語源と使い方

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「嘘八百」という言葉に使われている「八百」という数字が気になったことはありませんか?

この記事では、「嘘八百」の意味、由来、そしてなぜ「八百」という数字が選ばれたのかを解説します。さらに、この表現の具体的な使い方も例文と共に紹介します。

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◇「嘘八百」の意味

この言葉の発音は「うそはっぴゃく」です。

その意味は以下のようになります。

・偽りがたくさん含まれている状態
・すべてが偽りによって成り立っていること
・完全な虚偽
・まったくのでたらめ
・多くの偽り
・様々な偽りを次々と述べること

◇「嘘八百」の語源とその起源

「嘘八百」という言葉は、「嘘」と数値「八百(はっぴゃく)」が組み合わさっています。ここでいう「八百」は800という具体的な数を示すわけではなく、「多数」や「膨大な量」を意味しています。

このフレーズに関しては複数の説がありますが、「八」という数字は「多い」という意味を持ちます。これに「十」「百」「千」「万」といった数詞を組み合わせることで、数量の多さを強調する表現が古くからあります。

たとえば仏教では、煩悩が引き起こす多くの苦しみを表す「八万地獄(はちまんじごく)」や「八万奈落(はちまんならく)」といった表現が使われます。また、「八万四千(はちまんしせん)」や「八億四千(はちおくしせん)」のように、膨大な数を象徴する言葉も存在します。

「八百万(やおよろず)」という言葉は、数えきれないほどの神々を指す表現として使用されており、「八百万の神々」は無数の神々を意味します。この表現は『古事記』や『日本書紀』に見られる「八十神(やそがみ)」という言葉とも関連しています。

また、日本最古とされる須佐之男命(すさのおのみこと)の和歌にも「八」が登場します。この和歌「八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣つくる その八重垣を」では、「八」は具体的な数字ではなく、重なり合う多さを象徴しています。

◯江戸時代における「八百」表現の用途と意味

江戸時代(1603年~1868年)には、「八百」という数字を含む様々な表現が用いられました。

たとえば、「八百八町(はっぴゃくやちょう)」は江戸の広範囲な町を示し、「八百八橋(はっぴゃくやばし)」は大阪に存在する多数の橋を表し、「八百八寺(はっぴゃくやでら)」は京都にある数多くの寺院を指していました。

同じく、「八百屋(やおや)」という言葉もこの時代に定着し、元々は野菜や果物を売る店を指していましたが、海藻や乾物などさまざまな食材を扱う店にもこの名前が使われるようになりました。この名称は、扱う商品の豊富さや多様性を表す「八百」という数詞に由来しています。

このように、江戸時代には「八百」という表現が「多数」や「広範囲」といった意味で広く使われていたことが伺えます。

◇「嘘八百」の具体的な使い方と例

「嘘八百」という表現を使う具体的な場面を以下に示します。

・彼女の注目を集めようとして嘘八百をついてしまい後悔した。
・その芸能雑誌は内容が嘘八百だらけで、信じるに値しません。
・困難な状況を切り抜けるために嘘八百を重ねた。
・嘘八百を見抜けずに、ほとんど騙されるところだった。
・彼の語る英雄話は嘘八百だと言われています。
・その人の話は嘘八百で、注意が必要です。
・この場ではそのような嘘八百は通用しないでしょう。

◇まとめ

「嘘八百」という言葉は、「八百」という数が具体的な数値を示すわけではなく、多数の嘘を表します。

この表現は数えきれないほどの嘘を意味するため、日常生活で使用する際は少々重く感じられるかもしれません。

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