日本の多くのご家庭では毎朝炊飯器でご飯を炊いていると思いますが、釜に入れる水の温度を気にしたことはありますか?
自分で炊く時もそうなのですが、全く気にしたことはありませんでした。
実は水温が低い方が美味しくご飯が炊けるんだそうです。
この記事ではお米を炊く時の水温の目安やその理由などについてご紹介しています。
◇お米を炊く時の水の温度は?
水温が低い方が美味しくご飯が炊けるのですがその目安は15℃です。
手を付けると少し冷たく感じるくらいですね。
水温の高さによってお米が水分を吸収する速度が違うのですが、水温が低いと水をゆっくりとお米が吸収されます。
冷たい水でゆっくり吸収された水はお米の組織の隅々にまで行き渡り含水量が多くなります。
お米を水に浸けておくとやがてお米の表面は白くなりますが、水温を15℃にすると白くなるまでの時間が遅くなります。
この現象がお米の含水状態の違いを生じるものと思われます。
水温が少し高いなかと感じましたら冷凍庫の氷を2~3個取り出して入れると温度が下がり、水分の吸収が緩やかになります。
夏場などは常温で長時間浸漬させるよりも冷蔵庫に入れて置く方が良いです。
浸漬時間は長ければ良いという訳ではなく、だいたい1時間~1時間半程度が目安です。
半日以上も浸けておくと水にデンプン質などが溶け出してしまい、炊き上がりが「ベチャッ」となり食感の良くないご飯になってしまいます。
長くても2時間くらいが限度となります。
◇ご飯が美味しく炊き上がる理由
お米をふっくらと炊くには加熱前に、お米の芯まで吸水させる必要があります。
冷たい水を入れますとゆっくり吸収するので、お米の隅々にまで吸水させることが可能となります。
水温が低く含水量の高いお米ですと、炊き始める時の温度上昇が遅くなるので、炊飯温度曲線が緩やかに上昇します。
炊飯温度曲線は一気に上昇するよりもお米に水分を吸わせながら、緩やかに上昇させる方が望ましいとされています。
そうすることによりお米のデンプンを糖にする時間も長くなり、ご飯の甘味や風味が高まります。
◇まとめ
お米を炊く時の温度は低い方が良く15℃くらいが望ましいです。
その方がゆっくりとお米に水が吸収され、炊飯温度曲線も緩やかに上昇します。
それによりお米のデンプンを糖にする時間が長くなり、ご飯が美味しく炊き上がります。
夏場は氷を入れると温度が下がります。
常温では置いておかず冷蔵庫に入れましょう。
低い温度の水で炊いて美味しいご飯をお召し上がり下さい。